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23点から3か月で合格~日商簿記2級合格体験記

前回、日商簿記を取得するまでの経緯と日商簿記3級取得までの経過を書きました。

 

sophieted.hatenablog.com

 

 

今日はその続き「第148回日商簿記2級合格体験記」を書いておこうと思います。

 

最初に書いておきますが、私はこの本格的な勉強の1年前に「3か月間毎週日曜日に4時間」、地元の会計スクールの簿記2級講座に通いました。「通っただけ」で最初の簿記2級の結果は23点でした。

 

そこからのスタートです。

 

2017年11月の第147回簿記3級の試験が終わってすぐに2018年2月の第148回簿記2級の勉強を始めました。

 

商業簿記のみの3級に対して、2級は「工業簿記」と「商業簿記」の2教科になります。

第1,2,3問は商業簿記から、第4、5問は工業簿記から出題され、合計で7割取れれば合格です。

 

商業簿記と工業簿記は全く別のものと考えていいと思います。私は文系脳だから工業簿記の方が苦手意識は強かったと思いますが、こればっかりはどちらも反復練習しかないですね。

 

日商簿記2級は現在、大幅な改定時期に入っています。2017年度から商業簿記に1級の範囲が降りて来ていることもあり、全体的に試験が難化、過去問対策だけでは不十分です。

 

2016年に会計スクールで最初に言われたことは「2017年度から試験範囲が変わって難しくなるから、その前に受かってしまいましょう」ということでした。にも関わらず私は落としてしまったので、新しい試験範囲を独学で勉強しなければなりませんでした。

 

3級を受けた11月の次の試験は年をまたいで2月。実質3か月しかありません。簿記の試験は6月、11月、2月と年に3回ありますが、よりによって私が受けようと決めたのは2月。一番試験と試験の間隔が短い時でした。

 

「だったら6月に受ければ良いのでは?」と思われるかもしれませんが、実は宅建の資格を今年取りたいのです。そうすると6月まで悠長に簿記の勉強をしている時間がありません(宅建の試験は10月。しかも年に1回しか開催されない)。

 

加えて6月の試験から更に商業簿記の試験範囲が広くなります。いわば今年の2月がラストチャンスの試験だったのです。

 

実質3か月しかない中でどうするか。

 

まずは「1か月目で工業簿記、2か月目で商業簿記、3か月目のラスト1か月間で過去問題等の演習」という簡単なスケジュールを立てました。

 

そして、教材をどうするか。会計スクールで頂いた教材が一通り残っていましたが、商業簿記は試験範囲が追加されているので新たにテキストを買わなければなりません。

 

基本的なことも抜けているし、分かりやすい簡単なテキストを・・・とアマゾンやネットで調べてみて「これなら出来そう」と思ったのがこちら。

 

 

簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記 テキスト&問題集 第3版

簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記 テキスト&問題集 第3版

 

 

 

 パブロフ君シリーズのテキストと問題集でした。以前からパブロフ君のサイトが分かりやすく、時々お世話になっていました。

 

とりあえず工業簿記のテキストを買ってみたらビンゴ!文系脳でも大変分かりやすかったです。工場を経営しているパブロフ君とそれに経理的アドバイスをしてくれるおにいさんとの掛け合いが分かりやすいのです。こちらのテキストをメインに勉強を始めました。

 

工業簿記は会計スクールに通っていた際に多少勉強していたこともあり、当初はスムーズでした。パブロフテキストを読みながら、会計スクールの講義CDも聞いて進めていきました。

 

「工業簿記は結構勉強したしな~。予定より早く終わるかな」と思っていましたが、意外とそうでもなく、途中から理解不足の個所が半分以上。基本的な問題も解けないことが多発。やはり基礎からやり直しということになりました。

 

テキストを1回転させたら本来ならば2回転目・・・といきたいところを気持ちがはやってしまい、そのままパブロフ問題集に入ってしまいました。

 

 

簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記 総仕上げ問題集 第3版

簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記 総仕上げ問題集 第3版

 

 

ところが問題集を解けるほどの知識が身についていなかった(テキストよりも難易度が高いです)のか分からないところが多く、結局またテキストに戻って復習をしました。

 

テキストを2回転した後にようやくパブロフ工業簿記問題集を1回転させました。その時点で約1か月弱経過。12月下旬になっていました。

 

工簿が終わったらすぐに商簿に入ります。テキストは同じくパブロフ君。

 

簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 テキスト&問題集 第5版

簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 テキスト&問題集 第5版

 

 

商簿は範囲も広く、時間が足りないだろうということで会計スクールの教材は使いませんでした。パブロフテキスト1本のみ!うっすら会計スクールに行った時の知識は頭の中に残っていましたが、ほぼ忘れかけていました。

クリスマス、年末年始と家庭での行事が続く中、大晦日も元旦も空いている時間で勉強を続けました。掃除→料理→勉強、合間に子供の勉強も見る(+ほぼ毎日のように姪の襲撃)をひたすらグルグルやっていてTVを観ることはほぼ無かったです。

 

年始3日位にやっと新試験範囲のメインテーマ「連結会計」の前までの範囲が終わりました。

 

連結会計は大体2週間程かけて勉強をするそうですが、とにかく時間がなかったので力業?で1週間でとりあえず終わらせました。あくまで「終わらせた」だけ。1回読んで問題を解く程度ではもちろん理解なんて出来ませんでした。

 

その後、1月20日頃まで工業簿記もちょろちょろ見つつ(忘れてしまうので)、パブログ君の商業簿記のテキスト2回転目を終えました。連結会計も2回転目になって朧げに理解が進んできました。

 

それからは演習です。過去問題集は3級と同じくこれ。

 

 

合格するための過去問題集 日商簿記2級 '19年11月検定対策 (よくわかる簿記シリーズ)

合格するための過去問題集 日商簿記2級 '19年11月検定対策 (よくわかる簿記シリーズ)

 

 

 これの第1部(予想問題)と過去問題、パブロフ流の商業簿記問題集をひたすら解きました。

 

 

 そんな時、子供がインフルエンザで1週間入院。そのうち書きますが、私は現在副腎機能不全でステロイドの補充療法中(副腎が回復しなければ一生飲む)で、免疫が低下しやすい状態=感染症に罹りやすい状態です。

 

そんな状態でも「ママに代わりはいないよ」ってことで、インフルエンザ部屋で1週間看病生活に入ることになりました。半ばヤケクソ状態でしたね。同室の赤ちゃんはインフルエンザから肺炎を併発していて、夜中も咳が止まらずにかわいそうでした。赤ちゃんの咳で私もほぼ1週間寝れませんでした。病院で貸して下さったエキストラベッドも寝がえりが打てない程の小さくて固いベッドだったし。でも、入院中はお互い様です。一番辛いのは入院している子供たちですから。

 

子供の容態が安定してくると私も暇な時間が増えるので

「子供→テレビがゲーム 私→勉強」という状態でした。看護師さんに「何で君(子供)が遊んでてお母さんが勉強してるの!逆じゃないの?」と言われてましたよ。ホントだよ。

 

結局、子供が1週間後に退院した後に私もガクッと体調を崩し、計10日ほどほとんど何も出来ない日が出来てしまいました。この時間のロスは痛かった。

 

体調が戻って来たらいざ、また簿記!!ということで、問題をひたすら解きました。

 

この時既に2月頭。最低でも一日4時間以上は簿記をやっていたと思います。この頃、過去問で80点位の点数が出るようになっていたのですが、ここ最近の試験範囲の変更もあり「過去問ばかりやっていると新試験範囲の対策が出来ないよね・・・?」と気づき、過去問は過去8回分まで遡った時点でそれ以前のものはやめました。

 

そこからまた新試験範囲の部分の問題を繰り返し解いてみたり、すぐに忘れてしまう工業簿記に愕然としてみたり、毎日ぐるぐるぐるぐる色んな問題を解いていました。

 

試験前10日頃はパブロフ君に付属していた予想問題やネットに落ちていた予想問題を解く&ここ3回分位の過去問に戻ったりしていました。

 

この頃「今更!?」なスランプに陥っていました。パブロフくんの予想問題も65点位。予想問題が全然出来ない。

 

「最近の簿記2級は商業簿記で満点を取ることは出来ないので、工業簿記でどれだけ点数を取れるかが鍵となる。工業簿記は満点をねらうべし」と言われているにも関わらず工業簿記が出来ないのです。特に直接原価計算と全部原価計算が分からなくなってしまったり、とにかく「何かがズレている」感が否めない。

 

工業簿記は特に「最初の数字を間違えると芋づる式に全部答えがズレてしまう」という恐怖がありました。

 

また「右手でペンを持って左手で電卓を打つ」というスタイルが理想的だと思っていたので、簿記を本格的に勉強するようになってから左手で電卓を打つ訓練を毎日していたのですが、早く解こうとするとミスが多くなってきました。これもどんどん自信が無くなっていきました。過去問も2時間で解き終わらない日が続きます。

 

「もうこうなったらとにかくミスをしない方向で」ということで、ペンを持ちながら右手で電卓を打つスタイルに変更しました。

 

ラスト2週間は空き時間も「パブロフ流アプリ」を使って、ちょっとした時間でも仕訳問題をこなすようにしていました。このアプリはちょっとした時間や座って勉強することに疲れてしまった時にソファーに寝転がりながらでも問題が解けるので便利でした。いい時代ですね~~~。アプリお勧めです。

 

この頃、子供も私と同じく副腎機能不全の疑いがあって検査を受けることになったりとちょこちょこと時間が取られる用事がありました。その時も時間が空いていれば簿記。

 

そんな感じで試験前ラスト1週間は焦りながらもとにかく問題を解きました。途中、夢で仕訳をしていたり、試験のプレッシャーで動悸が止まらなくなったりと、本当に今までの試験の中で一番緊張したように思います(笑)

 

スランプは結局試験の当日まで続いた感じで、一つも自信なんてありませんでした。

 

やればやる程手ごたえが無くなるという現象に陥り、「こんなにやればやる程泥沼にハマっていくような試験は今までないな」と感じました。多分、これをあと1か月やればスランプから抜け出せたんだと思いますが、もう時間もないし「この生活と気力をあと1か月続けるのは無理だろうな~」と思っていました。

 

家族も私の代わりに食事の支度をしてくれたり、たくさんの協力をしてくれました。

 

最後は「もう、当たって砕けろ!!仕方がない!!!受かっても落ちてもこれで最後なんだからね!!!」と腹を括って試験会場に行きました。午後の1時半開始の試験でした。

 

試験会場は3級の時と同じ地元の高校でした。一度行っていることもあり、時間にも余裕を持ち、トイレも行き、周りを見回してみたりゆったりと試験時間まで過ごしました。

 

「あれ・・・。空席が多い・・・」というのが正直な感想。私の教室は8割方埋まっていましたが、他の教室は半分程度しか人がいないところも。

 

連結会計が入ったことで敵前逃亡した受験生が多々いたのかもしれません。

 

そんなこんなで試験開始。

 

最初は緊張から手が震えてうまく電卓が打てませんでしたが、深呼吸をしながら必死になって問題を読みました。

 

いつも通りに「工業簿記(第4問→第5問)から商業簿記(第1問→第2問→第3問)」の順番に解きます。

 

工業簿記は大体30分で終わらせることを目標に解きました。

 

解きながら「あれ・・・?これ簡単だよ・・・?」と思いました。私と相性のいい問題が出たんですね。

 

あっさり20分程度で工簿終了。そのまま商簿の第1問(仕訳)もあっさり終了。この時まだ30分ちょっとしか経過していません。

 

第2問は有価証券でした。今回は色んなところで「有価証券が出るのではないか」と予想されていたので、有価証券は多めに復習をしておいたのです。

 

「やった!」とサクサク解きましたが、後で利息の月数のミスが発覚しました(笑)

 

そしてラスト1時間を残して第3問へ。「出た!!連結精算表!!!」

 

でも様子が変。「何これ?連結2年目でいいんだよね?しかも貸方に()つけていいの?だめなの?」と?????でしばしパニック。

 

とりあえず「埋められるところは埋める」方式で連結修正仕訳をしました。

 

そして最後・・・・迷った末に「()つけちゃえ!!!」と貸方()をつけました。

 

結果、これはダメだったみたいです。(結果的にOKだったそうです)これは「本当に意地が悪いな~~~!!!問題文で指示を載せて欲しかった!」と今でも納得がいきません。こんなことで減点されるんなら、正々堂々と「明らかな間違い」で減点されたかったよ。

 

連結精算表でパニックになりながらも、とりあえず試験終了15分前から全部の解答の見直しと書けるところは解答を書き写し、試験が終了しました。

 

正直「手ごたえはあった!」と思いました。教室を出る時涙が出そうになりました(笑)

 

しばらくすると各スクールの解答速報が出てきます。

 

自己採点で

 

第1問20点、第2問14から16点位、第3問は()がダメだった場合、10点、第4問20点、第5問20点で大体80点代は取れているだろうという結果でした。多分、大丈夫。

 

「受かっていても落ちていてもこれで簿記は終わり」と決めていたので、これにて簿記勉強は終了です。

 

そして昨日、無事に合格~~~!ということで終わり良ければ全て良し!でした。私の受験地の商工会議所発表の合格率は27%でした。最近の傾向にしたらちょっと高いかな?

 

私の受験した商工会議所では合格証書の発行時に各問の採点結果が出てくるので、どんな採点結果になったかは合格証書の時のお楽しみです。3月末に発行されるそうなので、取りに行ってきます。

 

この先、就職活動をする時に「あの時、簿記頑張っておいて良かったな~」と思える時が来れば嬉しいです。

 

私の感想ですが、

 

「簿記三級は自分に合ったテキストと過去問集があれば独学で3か月でイケる」

 

「簿記二級は自分に合ったテキストと過去問があれば独学で半年でイケることもないとは思う」けれど、特にここ数回で難易度も上がっていることですし、スクールで「テクニックを習うこと」や「ここは出る、あんまり出ない」や「的中答練」などを教えてもらった方が無駄な寄り道をしなくていいんじゃないかなと思います。

独学の方でも受かる方はたくさんいらっしゃいますが、時間が無い方だったらスクールも手です。時間をお金で買う感じですかね。スクールに通って23点の奴が言うんじゃないよ、と思われるかもしれませんね^^;

 

但し、スクールに通うのであれば「2級の前に3級は90点以上取れる状態にしておくこと」と「ちゃんと予習復習をして勉強計画を立てておくこと」です。

 

じゃないと私のように時間もお金も無駄遣いします。

 

「じゃあなぜパブロフ君テキストを買ったの?」と思われるかもしれません。

実は「スクールの解説でちょっと分かりづらい箇所があった」いくつかあったんです。しかもスクールのテキストはあくまで「授業のCDを聞きながらという前提で作られたテキスト」なので、CDを全部聞き直している時間が勿体ない!と思ったのです。

 

ですから、初心者でも分かりやすいパブロフ君テキストをメインに置いて、こちらで分かりにくい時はスクールのテキストやCDを聞きなおしてみたり、パブロフ君で載っている項目でもスクールの先生が「ここは予備知識程度でいいよ」とおっしゃっていたところは飛ばしたり、直前期にはスクールで使った的中答練をやってみたりとパブロフ君とスクールの二刀流だったと言ってもいいかもしれません。

 

 

これにて簿記2級合格体験記は終了です。皆さんが簿記2級に合格出来ますように!私の経験がお役に立てれば嬉しいです。家族のみんなもご協力ありがとうございました!

 

後日談:合格証を貰いに行った際に自分の得点も教えて貰えました。90点でした~。不安に思っていた「()」の部分は得点して貰えたみたいです。良かった良かった。