業界未経験のシングルマザーが一発合格した宅建合格体験記
不動産や建築業界全くの素人の私が2018年の宅建試験に一発合格しました。
それまでの経緯と合格体験記、そしてその後のことを書きます。
恥ずかしながら、数年前まで「宅建士」という資格試験があることも知りませんでした(恥)
友人が以前、「父が信用金庫に勤めていた時に会社で宅建を取れと言われて取ったの。定年退職した後に宅建のお蔭で不動産屋のバイトに行ってたよ~」という話をしていたんです。
「ほう!それは素晴らしい!定年退職者も仕事が出来るのか!不動産屋さんで事務もいいかもなぁ」と思ったことがきっかけです(単純)。
宅建について調べてみると
・宅建士の資格があれば不動産業界で重宝される
・宅建士を持っていると手当がつくことが多い
・そこそこの難関試験で上位15%合格の相対試験
・マークシート式
・民法が難しい
ということでした。
みんチャレの「簿記2級合格目標のチーム」のメンバーの中に宅建一発合格されている方がいました。
その方が言うには「宅建は一回で受からないとズルズルと『受からない地獄』にハマるから何としても一発合格すべし」ということでした。
「合格している人が言うんだからきっと間違いはないんだろうな」と私も「宅建受験は一度だけ」と決めました。
受験を決めて、まずは勉強目標を立てました。
去年は10月21日が試験日でした。10月第3日曜日が試験日です。
勉強期間は「6か月」としました。
逆算すると4月スタートがちょうどいいなと思い、3月末には教材が家に届いているように計画しました。
簿記2級の試験が終わったら(2月末です)すぐに教材選びに取り掛かりました。
宅建は「1回で必ず合格する」と決めていたので、「通信講座にしよう」と決めていました。
通学講座はちょっと負担が大きいし、独学で失敗した場合はどうしようもない。
試験合格のためのテクニックが欲しかったこともあり、通学と独学の間を取って通信講座にしました。
通信講座の「フォーサイト」の「バリューセット2」という「基礎講座+過去問講座+直前対策講座」というフルセットの講座にしました。全てDVD&CDの解説付きです。
フォーサイトの「バリューセット2」にした理由は
・価格(お安め)
・テキストが薄いので取っつきやすそう
・フォローがしっかりしてそう
・直前対策講座が良さそう(的中答練のような感じ)
・「ひとり親家庭自立支援教育訓練給付金」が頂けるコースだということ
です。
3月末には大きいダンボールで教材が「ドーン!!」と届きました。
メインのテキスト&過去問やDVD+CDの他にもスケジュールが書き込めるノートや暗記カード、消しゴム、マークシート用の太い芯のシャープペンや替え芯(親切!)、「合格体験記」や「宅建士マンガ」などなどが入っていました。この付録が意外と役に立ちました。最初は宅建に合格すれば宅建士になれるものだと思っていたのですが、そうではないと分かりました(遅)
その他、会員専用サイトがあったり、アプリがあったり、メルマガが届いたり(窪田先生の激励メッセージ付き)、質問が出来たりと色んなサポートがありました。
「いつでもどこでも宅建勉強!!!」という至れり尽くせり感が凄かったです。
早速テキストを見てみると「フルカラー」で確かに「薄い」。本屋さんで見た宅建のテキストはどれも分厚いものばかりでしたから、この薄さにはちょっと驚きました。
表やイラストでまとめられているテキストは非常に分かりやすかったです。
4月1日からいざ勉強スタート。
テキストの順番は
「宅建業法」
↓
「法令上の制限」
↓
「その他の法令」
↓
「権利関係(民法)」と進みました。
民法は難しいし覚えづらいので最後に、という感じでしょうね。
結果的には当初の予定より大幅に遅れてこのDVDを一周させました。
本来でしたら1か月半で1周させるつもりでしたが、途中に急遽FP3級を受験したり(これも業界未経験)、子供がテレビの特番に出演することになって、そのロケやら打合せやらで大幅に予定が狂ってしまいました。
結局、テキスト&DVDの講義を1周させるのに3か月かかってしまいました。既に7月に入っていました。
この中で苦労したのはやっぱり「権利関係」。元々「民法は難しい」と聞いていたので先入観が余計にあったのかもしれません。
フォーサイトは「権利関係は難しいので半分近く飛ばします」という方針です。
確かに民法を1からやっているとしんどいだろうな~とは思うんですが、もうちょっと内容があっても良かったかな?と思います。
民法を半分近く触れていないとなると宅建業法で満点を目指さないと合格が厳しくなってくるんですね。
フォーサイトはどちらかと言うと「ギリギリ合格を狙いにいく」感じなので、権利関係以外を「しっかり!」やらないと合格が難しいかもしれません。
そんなこんなでその後1か月で相当「うっすら」とテキスト&DVD講義2周目を何とか終了。
子供の夏休み突入でまたまた試験勉強どころではない日々が続きます。
8月のお盆頃からフォーサイトの過去問集に入ったのですが、うっすら勉強過ぎて過去問が全然分からない!完全なる勉強不足です。
見かねた母(一緒に宅建を受けました)が
「これ、いいよ。気分転換にやってみたら?」
と薦めてくれたのがこれ。
2019年版 宅建士問題集 過去問宅建塾〔1〕 権利関係 (らくらく宅建塾シリーズ)
- 作者: 宅建学院
- 出版社/メーカー: 宅建学院
- 発売日: 2018/12/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
結果、このシリーズを追加して良かったです。分かりやすかったこと、教材が変わったことで気分が変わったことあって少し勉強が進んできました。
この本を3冊こなした時点で既に9月突入です。
フォーサイトの過去問講義は解説が薄いです。要は「テキストを読み返してね」ということなのですが、テキストを読み返している時間が既に無かったので
まずは「宅建塾過去問の問題を解く」→「すぐに解説を読む」→「ごちゃごちゃしているところはフォーサイトのテキストで纏められている表などを確認する」
という「二刀流」で進めていきました。
どうも私は浮気性なのか?「スクール」と「市販の問題集(参考書)」の二刀流に落ち着くみたいです(簿記2級も同様)。
この方法が意外と合っていたようで、中々覚えられない知識が徐々に整理されて暗記も進んでいきました。
宅建は「読む(聞くorみる)」→「理解」→「暗記」のエンドレスループが一番ですね。
9月20日頃まで過去問宅建塾+フォーサイトテキストをやりました。9月末から実際の過去問を解いてみることにしました。
んが!民法が苦手!苦手が最初に来てしまい、他の科目に比べて民法は勉強量はかなり少なめでした。
民法で全然点数が取れないので、点が伸びません。窪田先生は「宅建業法は満点を目指すように」とおっしゃっていましたが、中々そうもいかずにポロポロと落とします。
最初は28点でした。そこから目標の35点まで長かったです。民法は習ったところを出来る限り取れるようにし、それ以外の科目で出来るだけ取れるように勉強をしました。
勉強を始めた当初、「持ち歩き用に」と買っておいた本も意外と役に立ちました。
2019年版 ユーキャンの宅建士 これだけ!一問一答集【「ポイントまとめ」コーナーつき】 (ユーキャンの資格試験シリーズ)
- 作者: ユーキャン宅建士試験研究会
- 出版社/メーカー: U-CAN
- 発売日: 2019/02/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
一問一答なので分かりやすいし、解説もしっかりあります。机に向かうのが辛い時はソファーに寝転がりながら読んでいました。これいいですよ。
過去問は平成29年度から23年度までを2回転~3回転溶きました。
フォーサイトで模試が1回分ついていたので、こちらも3回転以上解きました。試験直前期には平均して43点位は取れるようになってきました。
あとはネットに落ちている無料の模試(問題)をやってみたり、youtubeで赤澤先生の動画を観たり、ぐるぐる色んな問題をこなしていました。
並列してフォーサイトの「道場破り」という○×の試験アプリもこなします。最初は全然出来ませんでしたが、過去問の点数が上がるに従ってこちらも出来るようになってきました。ちなみにこの道場破りの点数が8割を超えないと「修了証」が貰えません。修了証は教育訓練給付金の申請時に必要ですからご注意あれ。
試験1週間前に「統計」をやりました。9月頭にフォーサイトから「今年の統計と法改正のテキスト」が送られてきてたのですが、ネット情報に「統計はすぐに終わるし、忘れてしまうので直前で良い」とありました。
最初からそのつもりで、敢えて直前1週間前に統計と法改正のDVDを見て覚えました。赤澤先生の動画にも統計があったので、そちらも見て頭に入れました。
私の宅建勉強の最終的な落としどころは
・宅建業法、法令上の制限、その他の法令は出来る限り取る
・税関連、民法の条文問題は捨てる(税関連も難しい割りに1問しか出ないから)
・法改正部分はしっかりと
でした。
そして試験当日。午後の試験です。
宅建の試験は2時間。私の時間配分の目標は「1時間45分で全て解き終え、残り15分で見直しをすること」です。
窪田先生は「最後の問題から解くのがオススメ」とおっしゃっていた気もしますが、私は練習時から民法だけを後回しにして「15問目から」解くようにしていました。民法は1~14問目までなんです。
民法は難問が多いので、1問目の民法から解いてパニックになってしまう方が多いのだそうです。敢えてそこを後回しにして最後から解く、もしくは15問目から解く方法もいいと思います。
私の勉強不足で「!?」という問題が多かったように感じました。宅建業法が思ったよりも取れませんでした。何故か?民法の条文問題も無かったです。
法改正部分はちゃんとさらっておいて良かったです。こんなにたくさん法改正から問題が出るとは思いませんでした。
途中、「これは時間が足りない・・・!」と焦りましたが、目標の1時間45分でとりあえず問題は解ききり、あとはひたすら見直しとマークチェック、最後は「どっちか分からない・・・・」の問題を「エイヤッ!」とマークして終わりました。
問題冊子は持って帰れるので、マークシートと問題冊子の解答番号をしっかりとチェックして合わせておくことを忘れずに。
試験当日の6時過ぎには各予備校から解答速報が出揃います。今年は審議問題が無かったので、各予備校の解答が揃っていました。私は「37点!やった合格!」と喜んでいたのもつかの間、今年は試験が易しかったそうで、「37点でも危ない」とネットで言われ始め、ドキドキした1か月半を過ごす羽目になったのでした。
最初は「呪文にしか聞こえない・・・」と思っていた宅建が一発合格出来て本当に良かったです。二刀流どころか最後の方は五刀流位の勢いでしたが、結果的にまとまって良かった~。
簿記2級の時と同様、最後の方は一日8時間以上はやっていたかもしれません。総勉強時間は500時間位でしょうか?最初の頃にもっとしっかりやっていれば後々もっと楽だったと思います。子供関連で忙しかったとは言え、半年ありましたからね。
3か月で取るとなると初心者は結構キツイかもしれません。頭のいい方なら出来るでしょうが、働きながらや家事子育てしながらだと3か月はかなり精神的にも肉体的にも消耗するかと思います。オススメはやっぱり半年です。融通が利くスケジュールで確実に一発で仕留めるのが一番楽だと思います。
そしてネットに出ていた「これからは『民法は捨てる』じゃ点数が取れなくなる」という意見に賛成です。
確かに民法はしんどい科目ですが、初学者でも分かりやすいテキストを選んでしっかりと勉強をした方が私のように民法で全然点数が取れなくて苦しむこともないと思います。民法が取れると安心です。
私のそれぞれの科目の得点数は
民法:8点、法令上の制限:7点、税法:1点、宅建業法:16点、その他:5点
合計:37点 でした。
合格点が37点でしたから、本当に首の皮一枚で繋がった試験でした。
その後、登録実務登録をして宅建士証まで申請して晴れて宅建士になりました。
今は宅建士を使った仕事はしていません。
ただ、パートの面接時には100%の確率で「宅建をお持ちなんですね~!すごい!」と言われます(笑)しかも「一発合格」と分かると更に驚かれます(笑)
多分、今の会社に入れたのも宅建パワーが大いに働いてくれたと思っています。会社に入ってから別の部署の方に「ソフィアさんは宅建をお持ちなんですってね!」と声を掛けられましたから(笑)
不動産業界で正社員の方なら当たり前なのでしょうが、パートとなると宅建パワーは大きいと思います。もし使わなかったとしても事務職に就きたいのであれば「私は頑張りましたよ!」という姿勢を見せるためにも是非取得しておくことをオススメします。
長い記事となりましたが、これで宅建合格体験記は終わりです。ありがとうございました。