腹腔鏡下卵巣嚢腫&子宮摘出術レポート6
<手術3日目>
この日になるとソルコーテフ(ステロイド)の点滴が無くなり、コートリルを1-1-1で増量して過ごします。ちみに通常は1-0.5-0.25。
このコートリルの増量は手術中~後の多めに入れているバックアップステロイドを徐々に減薬している途中経過、って感じです。急にステロイドの量を減薬すると副腎クリーゼを起こすためです。
手術の際に「出血が多かった」ということで左腕だけでなく、手術中に急遽右手の手の甲にも太目の点滴ラインが取られていました。これが結構邪魔だし痛い。
ソルコーテフと生食点滴が終わったので手の甲の針を抜いてもらいました。スッキリ。
左手の点滴は痛み止めのために残しておき、痛み止めを入れる時以外はくるくるとまるめてガーゼで腕に固定してもらっていました。
シャワーの際はビニールでカバーをして入るので無問題(ちょっと濡れるけど、大丈夫だそう)。
そんな感じでこの日もボチボチ痛み止めの点滴を入れつつ、癒着防止のため歩きます。
病棟1周するのに最初は13分かかっていたのが、大体5~6分で歩けるようになりました。それでも1周するとぐったりです。病棟内の皆さん(男女含め)も歩いている人が多かったです。
この日歩いた歩数は3500歩(スマホの万歩計持って歩きました)。
ちょっと歩き過ぎたみたいで、夕方になると膝などの関節が軋んだような感覚になったので休みました。
この頃は「痛み止めを使ってもいいので歩くように」と言われる時期です。癒着防止のためです。その位癒着しやすいし、したら最後ってことなんでしょうね。
この日の朝、下剤を飲んでいるにも関わらずまだお通じがありませんでした。
この日ないと困っちゃうね~と言ってたのですが、お昼過ぎてからお通じが始まり、夜までで3回出ました。良かった~~~。
便がずっと出ないと「腸閉塞」になる危険性が高く、術後の合併症で多いものです。私の伯母も開腹手術の後に腸閉塞になりました。腸閉塞になると救急車で運ばれて絶食になります。辛すぎる。
さて、予定通りの場合、翌日退院の予定です。熱も平熱に下がりました。
主治医の先生が土日はお休みで代わりの先生が診て下さったのですが、退院についてのオーダーが入って無かったそうです。
「どうなんだろ?」と思ったのですが、「まあ、経過は順調だと言うし、退院でしょ」と家族と迎えの話を進めていました。
この日はご飯も食べられ、呼吸も出来、シャワーも浴び、たくさん歩き、終わりました。
手術3日目まとめ
・平熱に戻る
・咳が止まる
・呼吸が深く吸えるようになる
・シャワーをする
・痛み止めの点滴はたまに
・お通じがあった
・3500歩歩いて疲れた
・食欲もまあまあ
<手術4日目>
予定では退院です。朝ご飯を食べ、コートリルも元の量に戻り帰る気満々で朝を過ごします。
9時頃に先生がいらっしゃって傷を確認。
「あ、大丈夫ですね。では明日退院で」?!?!?!?!
「あの・・・予定だと今日退院ということになっているのですが・・・?」と聞くと
「あっ、今日退院なさいます?結構ですよ。では退院前診察をしますので外来にいらして下さい」
とのこと。
実はこの時、何故か下痢をしていました。下剤が効きすぎたのでしょうか。
ピーゴロゴロの中で内診。後に看護師さんにお腹の音を聞いてもらったところ、大丈夫とのこと。下痢も3回位で止まりました。
腹腔の中の出血もなく、傷もきれい。性器のただれはすぐ良くなるということで退院決定です。
次回診察は3週間後でした。
それまでに高熱が出たり、痛みが強くなったりした場合は連絡下さいとのことです。
それ以外は「普通に生活をして下さい」とだけ言われました。
「え?買い物に行ったり、多少の重いものを持ってもいいのでしょうか?」と伺ったところ「ええ、腹腔鏡だから全然問題はありません」と。
先生、攻めるな~。
先生にお墨付きをもらいましたが、まだまだ全然歩けないし、すぐに疲れるしとてもじゃないけど普通の生活は出来ないのでネットで情報を集めました。
大体が
・術後2週間(退院後1週間)は自宅安静
・入浴は退院後の診察でOKが出てから(シャワーは可)
・重たいものは1か月位持たない
・軽い家事だったら術後2週間位から徐々に。
・激しい運動や重労働は術後4週間を過ぎてから
・主治医の場合は痛み止めや抗生剤などは原則処方しない(ノー薬で帰る)
こんな感じでしょうか。
あと傷口に貼ってあるテープは「自然に取れたらそのままで」とのことでした。
現在、術後10日程度ですが、おへそのテープは自分で取りましたが(傷と癒着したら嫌だから)、それ以外は自然に取れました。傷口も良好です。
最後に摘出した卵巣と子宮を写真で見せて頂きました。
癒着していた部分は黒いカビのようになっていました。怖。
子宮と卵管と卵巣がきれいに並べられて写真に写されており、子宮はほぼ大きさは正常だったものの、卵巣が子宮とほぼ同じ大きさになっていた(通常直径2㎝程度)ので嚢腫が大きかったのだと思います。
残した方の左卵巣は腫れている部分(チョコレート嚢胞)を切り取って温存しましたが、「閉経までに内膜症はほぼ再発する」とのことでした。再発の可能性があったとしても完全に両卵巣取って強制閉経状態→更年期障害ドッカンになるよりはQOLが向上するということと、内膜症の痛みも残るかもしれませんと言われました。内膜症の痛みが多少残ったとしても両卵巣全摘の方が生活していく上でのリスクも高いし、QOLが下がると。こればっかりは仕方ないですね。
このまま左卵巣が腫れずに終われば「バンザーイ」なのですが、腫れて大きくなってしまった場合ガン化する可能性があるため、また手術で摘出となります。
特に閉経年齢(50歳)になれば「卵巣の役目終わり!」ということで、腫れがあった時は確実に全摘になるだろうなと思います。頼むよ!左卵巣!
そして退院の手続きをしながらスマホを眺めていると、
「仮想通貨のネムが上がっているではないか?!」
大した金額は持ってなかったのですが、面白半分で買っていたネムが急に上がり始め、「ちょっと退院の手続きどころじゃないんですが」と退院手続きしながらスマホ片手にネムを売りましたw
診断書の文書代程度にはなったのでヨシとする。
その後家族が車で迎えに来てくれ、病棟の入り口で待っていてくれました。家族は病棟に入れない(コロナ)からです。
父と母に荷物を預け、私は入院費の精算と医療保険の診断書を書いて頂くための申請をします。
この時初めて病棟の外に出ました。
「思ったよりもしんどい!!!」と息を切らせながら歩きます。右側の傷が特に痛かった(卵巣全摘したのも右側)だったため、何故が左側に寄って斜めに歩いてしまいますw
退院手続きをした後はぐったりし、車で1時間かけて帰宅したのでした。
帰宅してからはハイになっていたので、休み休み入院のものを片づけたり、書類をチェックしたり、息子と自分の薬をセットしたりとやることはたくさんで昼寝をする間もなく終わりました。
デュピクセントも一日遅れで無事注射。T病院への注射の持ち込みは禁止されていたので、予定日よりも一日遅くに注射をすることになりましたが無問題でした。この辺りの調整は喘息の主治医に許可を取ってあります。
手術4日目まとめ
・下痢をしてしまうが無問題で退院
・退院前診察はOK
・傷も綺麗
・次回診察は3週間後
・熱もなし
・まだ息苦しい
・食欲はぼちぼち
・下界に出たらめっちゃしんどい
これにて入院レポは終了。長らくお付き合い頂いております。
退院後に幼稚園の年長さんの姪っ子がお手紙を書いてくれました。女子かわいいよ!
次回は持ち物とお金編です。