私がこれまでに経験したことを書くブログ

私がこれまでに経験したこと感じたことを書くブログです。

副腎皮質機能低下症に関する論文を読んでみました3

 

www.sophiated.com

www.sophiated.com

 続きます。

第3部 先天性副腎過形成症治療各論

目は通してみたのですが、自身が先天性副腎過形成症ではないので勉強不足です。

理解が進んでいないので、第3部は割愛させて頂きます。

 

第4部 急性副腎不全症の治療

1.成人期

 1.副腎クリーゼを疑えば、ACTH、Cortisolの測定用検定を採取後、躊躇なく治療を開始する。

 2.GCにはHCを選択し、生理食塩水、ブドウ糖液とともに投与する。

 3.発症時のHC投与量には議論があり、200mg/日を超える投与の妥当性にエビデンスはないとの意見がある。

 

 急性副腎不全症の発症原因として、慢性副腎不全症患者において何らかのストレスが加わった際に適切な補充量の増量がなされなかったため発症する場合といきなり急性副腎不全症として発症する場合がある。副腎クリーゼを疑えば、ACTH、コルチゾールの測定用検定を採取後、躊躇なく治療を開始する。ステロイド薬にはHCを選択し、生理食塩水、ブドウ糖液とともに投与する。300mg/日程度のHC投与を推奨する意見のある一方で、1日200mgを超えるHC投与にエビデンスはないとの批判もある。

 これまでのHC投与量の論拠は、ストレス応答時のコルチゾール分泌量がHC換算で150-300mg/日であることによるが、コルチゾール分泌量には大きな個体差があり、年齢、睡眠、感染等の影響をうけることが知られている。たていばコルチゾール分泌量が最も増加する疾患とされる敗血性ショックでの血中コルチゾール濃度は平均31.7㎍/dl、敗血症やICU入院例での値は概ね19.9-44.7㎍/dlの範囲にあるが、HCを6時間毎に50mg静注した際の血中コルチゾール濃度の頂値は100㎍/dl、低値は40-50㎍/dl、HCを10mg/時の速度で点滴静注した場合の血中濃度は108㎍/dlにもおよび、明らかに過量投与と考えられる。

       <P.74より引用>

 

現状の治療法は比較的、エビデンスに乏しく、経験豊富な専門家の意見に基づくものと言える。

       <P.75より引用>

うーん。なるほど。やはりエビデンスに乏しい、のか。お医者さん自身が良く分かっていない感じがします。

 

2.幼少時期

 1.治療初期

 1)ステロイド補充療法、循環不全に対する輸液療法、低血糖電解質異常に対する治療、感染症等の誘因となった疾患に対する治療を同時に行う。

 2)急性副腎不全症を疑った場合には、血漿、血清を採取後、結果を待たずに直ちに、表に示す量のHCを投与する。大量のHCは、MC(鉱質グルチコイド)作用が認められることから、初期治療ではMCの補充は必要ない

 3)経口摂取可能となれば、輸液は中止し、経口薬へ変更する

 

 2.維持療法、再発予防

 1)状態安定後は、HC維持料の内服を行うとともに、初発の副腎不全症であれば、確定診断および合併するホルモン分泌不全等の検査を行う。

 2)MC不足に対しては、FCフルドロコルチゾン)を投与する。

 3)感染症、抜歯等のストレス時には、HCを維持量の2-3倍に増量する。FCの増量は通常、必要ない。

 

 以上、ざっと気になるところを拾ってみました。

 私の主治医のこちらのガイドラインに従ってコートリルの処方等をしています。

 うちの子供もコルチゾール低値のため、この論文の「小児」に関する箇所は貴重でした。ネットで調べても情報が少なくて。

 

 以前、ノロウィルスで救急搬送された時や副鼻腔炎で手術した時に点滴でステロイドを入れてもらいました。

 んが、点滴でステロイドを入れたのは「その時」だけ。

 ノロの時は点滴1本だけ、副鼻腔炎の手術の時も手術前から手術中だけ。

 

 この論文を読むと「術後も点滴で入れる」(48時間後まで減量しながら入れる)と書いてありますが、そんなことしてなかったと思う(-_-;)

 お医者さんがこのことをご存知ないのでしょうね。副腎クリーゼを起こした時にきちんと対応してもらえないのは怖いな~と思います。

 少しずつでもお医者さんの間で認知されていくことを切に願います。